続・手塚治虫

「ハトよ天まで」という漫画を読んだ。
漫画と小説+挿絵で構成されていて、非常に手の込んだ作品だった。
何もない時代によくこういう手法とか編み出したなと感動しました。
内容もすごい面白かった。
画が上手いだけで内容に一貫性がなく破綻しているものが多い昨今、原点回帰も必要だなと思いました。

読んでいて最後に良い言葉が書いてあった。
抜粋なんで話を読んでいなければ分からない部分もありますが、ご了承ください。

以下抜粋
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−略−
そこは人間の文明が無限に進んで酷く暮らし憎い厳しい世界だ。だから人生に夢も空想も持てないのだ。
−略−
人間がまだ未開の頃大自然の中で獣たちや鬼や妖怪たちと語り合え、笑い合った民話の世界が羨ましかった
−略−
だが、この時代の人達もみんな貧しく、苦しいことがわかった。
そんな辛い一生を送った中で夢や空想を持てたということは一体なぜなんだろう
−略−
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確かに生きてる時代・時間が違っても苦しいことがあるのは分かるし、
文明が便利になって逆に暮らしにくくなっているという一面はあると思う。
本当、何でなんだろう。
効率性や便利だけを追求していくと最後は破滅に進んでいくのか?
非効率性や不便というものも不必要なものではないのだろうか?

非常に深く考えさせられる部分でした。

エヴァにも通じる部分があるのかな。
エヴァはどちらかというと負から攻めていて、手塚作品は正から攻めている。
そんな感じがしました。